この記事は2007年頃に書いたもので、
古くなりました。
リンクはあらかた切れています。
RCフライトシミュレータ CSM 3in1 V10 を根強く推薦する記事
(以後「CSM」は「CSM 3in1 RC FLIGHT SIMULATOR Version10」を指します)
○ ここよりもいいところ〜リンク
CSMについて的確に書いてあると思うので見てほしいところ
http://www.rc-yoshioka.com/products/simulator/総輸入元ヨシオカ。 (ページトップはこっち)
※販売元だったRCアサミは2006〜2007年頃に閉店した模様です
http://www012.upp.so-net.ne.jp/jl4ouf/radio_simu.html「ヘリコプターを飛ばす・外から中から」 (ページトップはこっち)
http://www38.tok2.com/home/aerobatics/kouza/kouzamain.htm「イワちゃんのトルクロール講座」 (ページトップはこっち)
機体を置いてあるところ
http://www.slewin.clara.net/csm/v10/csm10.htm「Steve's CSM model swap page」 (ページトップはこっち)
○ はじめに・1〜CSMとは
CSMは
RC模型のフライトシミュレータです。DOS用ソフトウェアです。輸入品です。
機体データを変えることができます。飛行場や気象条件も変えることができます。
先駆的存在であり、発売から長いこと経っていますが、飛ぶものの挙動を画面で再現するという点については
今なおピカイチの折り紙つきです。
送信機(コントローラ)は実際に模型に使うものをPPMモードで有線接続して使います。
PC用のゲーミングコントローラは使えません。
○ はじめに・2〜気になる誤解
CSMは
高いマシンスペックを要求しないため、また、
絵が綺麗でないため、音が綺麗でないために
低級なシミュレータであると紹介される例が目立ちますが、違います。
CSMは1998年にクレジットされているDOS用のプログラムです。
優れた点が支持を集め、今なお選ばれ、使われ続けています。
○ 悪い点〜あらかじめ理解し、ここが許せない人は触れないでください
綺麗な絵は出ません。カッコいい音は出ません。マウスは使いません。
FMSやリアルフライトやリフレックスを見慣れていて、その絵や音が必要な人は手を出さないでください。
有償のソフトウェアです。海外製で英語です。
プリンタポートが必要です。そこに専用キーを取り付けます。
一定水準以上のスペックのDOSマシンを確保し、CSM専用に使う方法がここでのお薦めです。
LPTポートが付いている中古PCをDOSで動かしましょう。そんな物をワンセット置くと部屋が狭くなるのが難点です。
○ どこがいいか〜薦められる点
CSMでは、画面内を動く模型ヘリや飛行機のリアルな動き(挙動)が楽しめます。
この「リアル」は☆但し付き☆です。
絵が綺麗なのではありません。音が綺麗なのでもありません。
しかし、単純な面塗り絵の画面と矩形波で作られる音が必要にして充分であり、画面の中を飛ぶものの動きと操作感がリアルなのです。
ここにCSMの存在意義があります。
これからシミュレータを導入される方、ぜひ候補に入れてください。
FMSを経験し、飛行機の垂直を中心としたアクロにもっと踏み込みたくなった方、ぜひ使ってください。
FMSでおとなしいヘリを体験し、それと違ってもっと実際に近い緊迫感のあるシミュレータをお求めの方、ぜひ使ってください。
リフレックスやリアルフライトなどを導入済みの方で、ひと味違った挙動を試してみたい方、ぜひCSMにも触れてみてください。
CSMは決してチープなシミュレータではありません。
わざわざFAT領域やDOSマシンを確保して、今なお光るその魅力にとりつかれた人がどうしても動かしたくて使うシミュレータです。
○ お蔵入りしている方へ〜復活の薦め
Windowsとの共存で苦労された経験のある方、一旦諦めてDOS専用機で出直してみましょう。
Windows2000以降、XPやVistaでは共存はやりづらくなりました。もう未練はありません。
今お使いのWindowsマシンにはもうLPTプリンタポートが付いていないかも知れません。
Win98SE時代の機械を捨てられずに取ってあったあなた、ラッキーです。CSM専用機に仕立てましょう。
飛行機(AERO)に最初から付属している機体がどれを選んでもつまらなかった方、
付属の機体は今風のアクロをこなせません。
インターネット上に散在する新しい機体を探して、CSMをアクロトレーナーに返り咲きさせましょう。
○ なぜCSM専用PCを確保するのか〜Windowsとの共存は
Windows98SEの頃には、
・FAT領域が標準だった
・CSMの要求スペックとWindowsマシンの性能がわりと近かった
こともあり、共存の工夫をした記事をよく目にしました。しかし状況は変わりつつあります。
CSMは、FAT領域に存在する必要があります。
マイクロソフトがサポート中の現行Windowsでは、2000もXPもVistaも、いずれもNTFSが標準です。
FAT領域のドライブ(パーティション)をわざわざ確保し、メモリコントロールテクを駆使して
DOSプログラムであるCSMをWindowsから起動するのは、おそらく苦労することでしょう。
現在売られているWindowsマシンはUSBの普及も影響して、LPTポートが絶滅に向かっています。
以上より、適当な過去スペックPCをひとつ確保し、DOSを載せて専用機にしましょう。
○ こんなPCを確保せよ〜DOSマシンと割り切って
OADG DOSV機が必要です。
ヨシオカ製日本語説明書によると、PC9801では動作しません。
MPU: Pentium IIくらいから上がいいです。
LPT: プリンタポートに専用キーを付けます。そこに送信機のPPMコードを接続します。
FDD: CSMを買うとプログラムはFDにおさまっています。DOSなのでUSB接続のドライブは扱えません。
HDD: 要ります。DOSなのでSATAは使えません(多分)。
画面コントローラ: VESAリクエストに適合していること(古い規格なので大方クリアしていることでしょう)
MS-DOS: 要ります。v4以上。CSMはMS-DOS用のプログラムです。
○ 当方の手元のDOSマシン〜ご参考に
MPU: Pentium II 350(MHz) (もうちょっと高級なほうがといいな、という気がします)
Memory: 64(MB) DIMM SDRAM 168pin (容量はもっと少なくてもいいと思います)
HDD: 258(MB) (容量はもっと少なくてもいいと思います)
VGA: オンボード。詳細不明(Windowsで1024×768が映っていたものならいいと思います)
LPT: LPTポートを有効に。
画面: 15インチLCD (撮影時は22インチワイドでやってみました)
MS-DOS: 日本語MS-DOS6.2 (日本語機能は使わず)
元ブランド: FMV DeskPower (を切り貼りした結果不要になっていたマシンを適用)
元OS: Windows98SE (だったのをやめてDOSに載せ替え)
これで解像度3番(後述)で動かしています。
○ DOSの載せ方
メモリ管理は行うべきです。
他のANSIやKKCFUNCや日本語などは省くべきです。
CONFIG.SYSの例
DOS=HIGH
DEVICE=C:\DOS\HIMEM.SYS
DEVICE=C:\DOS\EMM386.EXE
FILES=30
手元では、これでコンベンショナルメモリを610(KB)確保できています。
DOS=HIGH,UMB のほうがいいかもしれません。
DEVICE=C:\DOS\EMM386.EXE RAM のほうがいいかもしれません。
○ 画面の使い方のおさらい
CSMはグラフィック解像度を四種類から選択できます。
1. 640×400
2. 640×480
3. 800×600
4. 1024×768
大きなドット数の解像度を使っても、飛行フィールドが広がるわけではありません。
場内を眺める視野の広さは変わりません。
実質的に、3番でも4番でも、シミュレータとしての真価にたいした差はないと思います。
1番と4番の画面の一部を載せます。
1番に近い側
PC能力が低くても遅くならずに動きます
絵のギザギザした感じが強くなります
(1番設定で稼動中のスクリーンの一部を間接撮影して掲載)
4番に近い側
PC能力が足りないと全体のスピードが遅くなってしまいます
絵のギザギザした感じが少なくなり、滑らかな線に近くなります
(4番設定で稼動中のスクリーンの一部を間接撮影して掲載)
インストールしたら1番から4番に向かって順に試してみて、
遅くならないで使える最大の番号を探ることになるでしょう。
フィールドと機体の絵の複雑さもスピードダウン(動きの重たさ)に影響を与えます。
解像度1番でも難がある機械の場合は、フィールドを最も簡素なものにして、
ヘリの絵も簡易なものを選んでみましょう。
○ たまに見られる問題
飛行機(AERO)で飛ぶと高度が変だ。上昇しない感じ。−という場合。
起動用バッチファイル(AERO.BAT)を使って飛行機を起動した場合に上の症状が現れたことがありました。
バッチファイルの空行や空白を削ってみたり、
バッチファイルを使わずにプログラムがあるディレクトリをカレントにしてからAero10.exeを直接動かすと解消したことがあります。
○ ここが気に入らない点だ・その1
標準で付いてくる飛行機には、アクロ技に適したものがありません。
それでCSMの性能を見限っていたヒコーキ派の人もいるかと思います。
ぜひインターネット上で機体を探してみてください。
いい機体に出会うと縦ホバなどの練習に弾みがつきます。
○ ここが気に入らない点だ・その2
ヘリで、離陸直後の動きや、地面効果が大きく出ている間の動きに違和感がある、
また、ジャイロの効きが黄色モードでも緑色モードでも気に入らないという人がいます。
ウチはヘリのシビアな点がよくわからないのですが、言われるとそんな気もします。
○ あれとの比較〜ライバル1・FMS
なんにしても、絵と音の綺麗さ加減はCSMの負けです。相手によらずです。
FMSは尚も進化を続けていますが、飛行機は垂直の動きが出来ず、ヘリはおとなし過ぎ(楽ちん過ぎ)と言われます。
CSMの挙動の「リアルさ」は、まだまだFMSに大きく先行しているようです。
(CSMの長所を述べているのであって、FMSをケナしているわけではありません)
○ あれとの比較〜ライバル2・Reflex XTR
飛行機の垂直の練習は互角だと思います。
パラメタを替えて初級から慣れていくことも、どちらのシミュレータでもできます。
ヘリは好みが出ると思います。ウチはヘリのリハビリには、自然とCSMを選んでしまいます。
最近はPC性能の向上によってReflexのような綺麗な画面がストレスなく動くので、
ReflexやRealFlight派の人が多いのは自然の流れだと思います。